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zoom RSS 平成18年度(第10回)文化庁メディア芸術祭など

<<   作成日時 : 2007/02/26 07:44   >>

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月刊少年ジャンプ休刊…出版不況に勝てず(ITmedia)
確かに月マガは読んでいたけれど月ジャンは数年前に読むのを止めていた自分。それでもメディアミックス系月刊マンガ誌などと比べても部数は決して少なくない雑誌のはず。マンガ雑誌市場の縮小を象徴する出来事だが、戦略的に見れば正しいと思う。20年前にはメディアミックスマンガ雑誌市場はなかったし、30年前にはヤング青年誌市場はなかったわけで、歴史あるジャンプブランド雑誌といえども市場の変化に対応していくことは必要。今の月ジャンにテコ入れするよりも、いわゆる少年マンガのリソースは週刊とその増刊に集中して、新雑誌で新しい読者を狙うのは悪くないと思う。

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平成18年度(第10回)文化庁メディア芸術祭が東京都写真美術館にて2/24-3/4まで開催中です。毎年見に行っていましたが今年は見られません……。

そんなわけで、せめて今年のアニメーション、マンガ部門の雑感です。

>アニメーション部門
なんといっても大賞の「時をかける少女」に尽きます。今年度のアニメ関連賞を次々獲得しており、この分だと年度の締めくくりとなる来月の東京国際アニメフェアで発表されるアニメアワードも受賞する可能性が高いでしょう。ファンの間で大きな話題になったとはいえ、上映館数の少なさから劇場で観た人の数は限られる佳作。待望のDVDは4月発売です。一方、優秀作5作品にはいずれもアート系の短編が入りました。昨年は「かみちゅ!」が商業アニメで唯一入賞していただけに、今年は「蟲師」を優秀賞に入れて欲しかったところ。

審査委員会推薦作品は、技術面で優れた作品を中心に毎年かなりの大盤振る舞いです。TV作品については最初の1話か数話だけで審査する傾向があるので、よく言えば新作にも間口が広く、悪く言えば首をかしげる選も目に付きます。これはなんでもありが売りのメディア芸術祭の中でもアニメーション部門の特徴だと思います。


>マンガ部門
今年のマンガ部門の選は個人的に評価が高いです。どういう評価軸で選ぶかで毛色がずいぶん異なるのがマンガ賞ですが、今年は賞の自由度が高いことを逆手にとって新鮮な風を入れることに成功しています。

大賞の「太陽の黙示録」(かわぐちかいじ)はマンガ賞的には王道。一方で、優秀賞に「大奥」(よしながふみ)を挙げたことは賞の反射神経の良さを表しています。選考時点では単行本第1巻しかありませんが、作者の実力と近年の活躍をとらえた上で作品の切り口の見事さを評価しようというフットワークの軽さに好感を持ちます。また、「よつばと!」(あずまきよひこ)の優秀賞受賞は注目に値します。あずまきよひこの実力はもっと明確に評価されていいと思っていたので、今回の受賞はまさに得たりといったところです。メディアミックス系雑誌の掲載作品はその趣味性や間口の狭さからなかなか賞と縁遠いですが、優れた作品は積極的に評価していきたいものです。

審査委員会推薦作品も比較的新しい顔ぶれで面白いです。「ハチミツとクロ−バ−」「医龍」「皇国の守護者」「ヒストリエ」などは順当、そして「放浪息子」や「もやしもん」が入るのはマンガ読みとしてはうれしいですが、ここまでなら他のマンガ賞でも目端が利くでしょう。そこへさらに「鈴木先生」と「耳かきお蝶」を加えることができるセンスを評価したいです。どちらも時期的には既刊1巻の時点ですし、2006年に雑誌から読んでいても最速に近い評価。『この○○がすごい』系の出版メディアに匹敵する生きのいい評価だと思います。「カタリベ」のリスト入りもうれしいところで、2006年にブレイクの石川雅之は2作品。こういうリストを見せられると、いい意味での賞の若さを感じます。

マンガ賞の弊害として、
・受賞枠が少ないために大賞級の長編作品が候補作段階で大量に詰まり、時機を逸する
・過去の受賞傾向や長編ストーリーマンガ的な枠に自縛して、ユニークな作品を評価しにくい
などがあります。その点で文化庁メディア芸術祭マンガ部門は比較的身軽なマンガ賞だと思います。

メディア芸術、というわけのわからない括りで始まった文化庁メディア芸術祭も10年目を迎えて、いい意味での「何でもあり」が目指す賞が、その個性を主張し始めたと言えるのではないでしょうか。

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